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第118回「産学官交流」講演会・交流会

今回は、東海大学に協力いただき、第118回の講演会・交流会を開催いたします。多数の方のご来場をお待ちしております。ぜひこの機会に大学関係者・講演者とご交流いただき、今後の事業活動等にお役立ていただきますようご案内申し上げます。

学校 東海大学
テーマ エリアケイパビリティーと水浴を楽しむ未来社会
開催日時 平成30年11月29日(木)
講演会/17:00~18:30
交流会/18:45~19:45
会場 講演会/静岡市清水産業・情報プラザ 3階 研修室
交流会/静岡市清水産業・情報プラザ 7階 交流サロン
内容

講演1 『学術研究から始める地域活性化へのアプローチ
                    ~エリアケイパビリティーアプローチの紹介~』

東海大学 海洋学部 環境社会学科 主任教授 石川 智士氏

最近、海の資源管理に関して、世間が騒がしい。昨年度まで外国船による漁獲量の増加で資源が危ないと言われていたサンマは、今年は豊漁である。資源予測が外れたのは、「サンマは謎が多い魚」だからだそうだ。一方で、水産業が成長産業になっていないのは、資源管理が徹底されていないからだということで、主要漁獲対象種の約8割程度の魚について総漁獲量規制(TAC)を導入すると、水産庁は今年6月に改革案を示してきた。これまで集中的に資源解析を行ってきたサンマに対して、「謎が多い」とする現状で、どうやって数百種の資源管理を同様の方法で徹底できるのかは、かなり疑問が残る。

資源が減ると乱獲であるとして、すぐに漁業規制を強化しようとする。資源管理の重要性は認めているが、漁業規制だけで資源が増えると考えるのはかなり無理がある。もっと自然に寄り添い、手当するような関与の仕方、関わり合いが必要なのではないだろうか?

今回の講演では、資源管理に代わる新たな人と自然のかかわり方として「ケア」の重要性を述べながら、どの様にして「ケア」を普及させるのか?を新たな学術的研究活動のもでるとして提案されているエリアケイパビリティーアプローチを基に紹介したい。

【略歴】東京大学大学院農学生命科学研究科修了・博士(農学)。東京大学農学部リサーチアソシエイト、(株)国際水産技術開発・研究員、科学技術振興機構・CREST研究員、東海大学海洋学部・准教授、総合地球環境学研究所・教授を経て、平成30年度より現職。元々は、イワシやウナギなど水産資源となっている魚類に関して、生態学や遺伝学的な研究を行っていたが、標本採集に訪れたアフリカや太平洋諸国の人々との交流から、水産資源を活用した地域開発の重要性に目覚め、自然との共生を目指した地域研究および地域開発学を志向してきている。著書に、「地域と対話するサイエンス」や「地域が生まれる、資源が育てる」(勉誠出版)がある。

講演2 『事故を防ぎ安全・快適に水浴を楽しむ未来社会とは』

東海大学 海洋学部 海洋文明学科 主任教授 斉藤 雅樹氏

家庭の入浴や海水浴など「水浴」の事故死は年間19,000人を超え、交通事故死の5倍にのぼります。多くの「不適切な水浴」が原因と考えられ、その究明と対策が急がれます。水浴者自らの申告による新たなエビデンス取得・評価や、ウェアラブルデバイスで生体情報と浴水情報を自動的に取得し警告を発するシステムの開発など、未来に向けた先進的な取り組みを紹介します。

交通事故死がピークの16,795人(1970年)から3,694人(2017年)まで激減したのは、シートベルトや安全装置などの普及が貢献しているでしょう。一方、水浴事故は現状では各自が注意するしか予防策がありません。

そこで、我々の研究グループでは、水浴事故を防ぎ安全・快適に温泉を楽しめる未来社会の実現を目指し、「Yu-navi(ユーナビ)」構想として、以下の3点のアプローチにより研究を行っています。

(1)自身の申告による「自発型エビデンス(ゆるやかなエビデンス)」の収集・解析 個人的経験を多数収集し、テキストマイニングによる解析や従来の研究成果との照合等により評価します。(2)ウェアラブルデバイスによる健康状態・水浴データ「自律型エビデンス」収集 脈拍・血圧・運動量などを測定するとともに、浴槽内の水温・入浴時間・成分(泉質)などの計測とあわせ自動的に健康状態・入浴内容のデータ収集を行います。(3)ウェアラブルデバイスによる水浴ナビゲート「Bathing Navigation」従来の知見と上記(1)(2)のデータに基づき、適切な水浴への誘導を目指します。


【略歴】1966年、徳島県生まれ。東京大学工学部卒。博士(工学)。科学技術振興機構、科学技術庁、大分県庁、大分県産業科学技術センターなどを経て2015年より現職。温泉地や海洋リゾートのプロデュース、地域資源の活用などを手掛け、大分県別府市、豊後高田市、山口県をはじめ、各地で温泉や海を核とした観光振興策を提言する。専門は、環境海洋学、地域振興、温泉観光。2017年より東京都市大学などと「Yu-navi」研究を開始(JST未来社会創造事業)。

参加料 無料(交流・懇親会参加者は500円/ 軽食・飲物を用意いたします)
定員 30人
申し込み

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静岡商工会議所 新産業課(担当: 増田、堀川)
TEL:054-355-5400 FAX:054-352-7817
E-mail:info@siip.jp

※ 大学側との積極的な交流を図るためにも、ぜひ交流会までご出席下さい。
※ 申込書にご記入いただいた情報は、静岡商工会議所からの各種連絡・情報提供に利用する事がありますことをご了承下さい。
主催 静岡市清水産業・情報プラザ(指定管理者:静岡商工会議所)
共催 新産業開発振興機構
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