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第154回「産学官交流」講演会

今回は、154回講演会として静岡県立大学、静岡県工業技術研究所にご協力いただき開催いたします。講演者と交流を持ち、今後の企業活動等に活かしていただければ幸いです。多数の方のご参加をお待ちしております。

学校 静岡県立大学所
テーマ 食品栄養科学部の研究と工業技術研究所の支援
開催日時 2024年12月19日(木) 講演会 16:00~17:40/名刺交換会 17:40~18:20
会場 静岡市清水産業・情報プラザ 3階 研修室 静岡市清水区相生町6-17
内容

工技研発表『 工業技術研究所にお任せあれ! ~産学官連携成功の秘訣~ 』

静岡県工業技術研究所 所長 櫻川 智史 氏

工業技術研究所は、工業技術の向上とその成果の普及を図り、もって県内中小企業の振興に寄与することを目的として設置された県の産業支援機関です。県の産業構造に合わせ、静岡を始め、浜松、富士、沼津の4機関体制で約100名の技術職員が在籍しています。常時無料の相談窓口を設け、来所はもちろん、電話やメール、オンラインでの技術相談、現地に出向いての出張相談も行なっています。製品開発・技術開発のポイントは、如何に課題解決に結びつけるかが鍵と言えます。まずは、その製品や技術が本当に必要とされているか、どのように使われ、その課題は何かを明らかにします。その上で、あらゆる知見を活かして課題解決のためのアイデアを生み出さなくてはなりません。一企業だけの力では、他に無い画期的なアイデアを生み出すことは困難でしょう。その時こそが、産学官連携の出番です。当日は、研究所の紹介と共に、産学官連携で取り組んだ事例についてお話しさせて頂きます。皆様のこれからの「もづくり」の一助になれば幸いです。

【略歴】
静岡県工業技術研究所所長。静岡大学大学院農学研究科修了後、静岡県静岡工業技術センター(現静岡県工業技術研究所)に勤務。2008年千葉大学より博士(工学)を授与。ユニバーサルデザイン、木造高齢者施設、飲料残さの資源循環など、県のプロジェクト研究に従事。元静岡県立大学大学院、静岡大学農学部客員教授。日本木材学会地域学術振興賞、中部科学技術センター会長賞、関東地方発明表彰など受賞多数。

大学講演1 『 おいしさの分子設計技術 』

静岡県立大学 食品栄養科学部 食品生命科学科 准教授 伊藤 圭祐 氏

食品を購入する際、消費者が最も重視する要素は「おいしさ」であることが報告されている。ヒトは五感を初め様々な情報を統合しておいしさを認識するが、特に寄与の大きい感覚は味覚と嗅覚である。そのため食品の味や匂いを数値化し、「デジタルデータ」として扱うことができれば、おいしさの評価・設計に有用である。2000年以降、ヒトの味覚・嗅覚受容体が特定され、味や匂いの感知メカニズムが明らかとなってきた。味蕾に発現する約30種類のヒト味覚受容体は、5基本味(甘味、うま味、苦味、酸味、塩味)や補助味(コク味、辛味、清涼感など)に対応する味成分に特異的に応答する。一方、嗅上皮に発現する約400種類のヒト嗅覚受容体はそれらの応答パターンによって「レモン」や「コーヒー」のような様々な匂いの質を規定することが明らかとなっている。近年、これらヒト味覚・嗅覚受容体の応答を指標として、分子レベルで味や匂いを解析するアプローチが注目されている。本講演では、ヒトが味や匂いを感知する分子レベルの仕組みを概説し、ヒト味覚・嗅覚受容体の応答評価法やそれらを用いて我々が進めているおいしさのデジタル化技術など、いくつかの研究事例を紹介する。また、合同会社DigSenseとして事業化した、AIによる「風味の言語化と解析」技術についても紹介する。

【略歴】
2008年3月に東京大学大学院で博士(農学)を取得。 日本学術振興会特別研究員PDを経て、2010年4月に静岡県立大学 食品栄養科学部 生物分子工学研究室の助教に着任、その後、2016年4月に同学部 食品化学研究室の准教授(主任)に着任し現在に至る。2023年12月には静岡県立大学発ベンチャーとして合同会社DigSense を設立し、最高執行責任者として経営にも携わっている。主な研究分野は味と香りの評価技術の開発。

大学講演2 『 食資源循環型のオプトバイオものづくり 』

静岡県立大学 食品栄養科学部 環境生命科学科 准教授 原 清敬 氏

演者は、微生物発酵(バイオものづくり)に必要なエネルギー源(ATP)と資源の持続的な供給を目指し、光とバイオマスの利用研究を行ってきました。ATP合成酵素の分子メカニズムの解明に関する研究で博士(理学)の学位を取得後、企業にて微生物のATP再生活性を利用したペプチド生産の研究を行い、現在の光駆動ATP再生細胞による有用物質の生産(オプトバイオものづくり)研究に至っています。一方、バイオマスを利用したバイオものづくり(バイオリファイナリー)研究は、前職での化学・食品系企業14社との産学連携プロジェクトにてその社会的重要性を認識し、静岡県立大学に着任後は、柑橘果皮やコーヒーかす等を用い、ペプチドやカロテノイド等のファインケミカルの生産研究を行ってきました。これらの研究では、食品産業や水産業が盛んな静岡県の特長を生かして食品加工残渣や海洋資源を発酵資源とし、機能性食品や植物活性化剤、飼料補助剤など食関連物質を生産物のターゲットとしており、食産業での循環型バイオものづくりを指向しています。本講演では、大学での研究成果に加え、これらの研究の社会実装を目的に起業した396バイオ社での研究開発についても紹介します。

【略歴】
1999年10月より東京工業大学吉田賢右教授研究室で日本学術振興会特別研究員、2001年9月に東京工業大学大学院博士(理学)取得後、博士研究員、2003年より協和発酵工業(株)研究員、2006年より早稲田大学生命医療工学研究所特任助手、2009年より神戸大学自然科学系先端融合研究環 特命助教/特命准教授を経て2015年より現職。2020年より静岡県立大学認定ベンチャー企業396(ミクロ)バイオ取締役CTOを兼務。

参加料 無料(講演会・交流会共)
定員 40人
申し込み

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静岡商工会議所 産業振興課(担当:水越、堀川)
TEL:054-355-5400 FAX:054-352-7817
E-mail:info@siip.jp

※ 申込書にご記入いただいた情報は、当日名簿として利用するほか、商工会議所からの各種連絡・情報提供に利用する事がありますのでご了承ください。又、今後の『産学官交流講演会』のご案内を送付させていただきます。

主催 静岡市清水産業・情報プラザ(指定管理者:静岡商工会議所)
共催 新産業開発振興機構
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